Last updated? 2005/05/19
時刻は真夜中の2時頃・・・
実は毎晩私は奇妙な電話を受け取る。
出なくても一向に構わないのだが、私はサービス精神旺盛な男であることを証明するために、毎回すべての電話にでる。
本日は・・・
私の日常についての日記を書かせてもらうことにする。
私が受け取るその電話は毎晩、何度となくかかってくる。
そして、それはほぼ毎回・・・
違う携帯番号や、公衆電話からかかってくるのだ。
そして、当然の事だが・・・
毎回電話の主は別人だ。
さらに・・・・
一番奇妙と言えることが・・・・
私はその電話の主との面識が一度もない。
5人くらいの人物達から電話がかかってくるのだが・・・
私はそのうちの一人は知っているが、残りの4人はまったく知らない。
なのに彼等は、私の番号を知っていて、そして毎晩深夜に何度も電話をかけてくるのだ。
彼等の最もオーソドックスな口上は下記のとおりである。
おうっ!何やってんだ?
俺の、名前は、アクセルフォーリー。
言いたいこと分る?
ここまでは彼等はまったく同じ事を言う。
何を言いたいのかはさっぱり不明だ。
そして、その決まり文句を言った後・・・
彼等は言いたいことを言うと、一方的に電話を切る。
あるときは、ラーメンを麺なしで三丁もってこいとか・・・
またあるときは、冷めたパンプキンスープを二丁もってこいとか・・・
はたまたあるときは、チーズ抜きのピザを至急もってこいとか・・・
彼等は、そういった私にとって非常に不可解な内容を言うだけ言うと、一方的に電話を切る。
そして、それが深夜に何度もかかってくるのだ・・・
私は、思う。
これは世間一般で言う・・・・
嫌がらせというやつなのではないだろうか・・・
毎日、一人2件として10件はかかってくる。
だから・・・
正直、こちらが言いたいことも言えないこの電話は非常にストレスを感じる。
定職があるときに・・・
これが続いたら、ノイローゼになってもおかしくない。
しかし、幸いなことに私はNEETだ。
だから、それほど苦痛でもない。
だが、それも限界だ。
相手が一方的に捲くし立てて終わる電話と言うのは非常に不快なものだとはじめて知った。
私はここ3ヶ月、受けつづけていたが・・・
そろそろ、私の忍耐のリミッタ―を振り切ろうとしている。
彼等の電話で唯一、可愛気があるところとすれば・・・
番号を通知してくることだけだ。
番号を通知してくるのであれば・・・
着信拒否をすればよいと思われるかもしれない。
しかし・・・
私の中のこれまた妙なプライドが、それをすることは敗北を指し示すような気がしてならない。
だから、着信拒否をするつもりはない。
しかし・・・何か手段を講じなければ、フラストレーションが溜まっていく。
私は・・・・
携帯電話を取ると、着信番号にリダイヤルをかけた。
コール音が鳴る。
ガチャ・・・・
先方が電話にでたようだ。
「もしもし・・・」
相手は不審気に電話に出た。
すかさず私は・・・・
おう!何やってんだ?
俺の名前はアクセルフォーリー
言いたいこと分る?
と言った。
相手が絶句した様子が伝わってくる。
私はそれだけ言うと、一方的に電話を切った。
さて・・・・
今晩も私の携帯電話は鳴るだろうか・・・・?