前の2頭はもうどうでもいい 杉本清
ご存じ競馬実況の名アナウンサー。
元関西テレビアナウンサーで、現在はアライバルに所属するフリーアナウンサー、タレント、競馬ライター。関西放送記者クラブ会友。
「関西競馬実況中継の神様」と謳われ、数々の名台詞で知られる。
昔とんねるずとハンマープライスという番組に出ていたのを思い出す。
92年の大阪杯。
トウカイテイオーが故障から復帰した大阪杯の実況で3コーナーの時。
当然、みんなの注目はトウカイテイオーだったが、4コーナーでイクノディクタスが先頭に、2番手にゴールデンアワーがやってきた。
すると、テレビのカメラがその2頭に寄ってトウカイテイオーが画面から外れてしまった。
そのレースは勝っても負けてもトウカイテイオーが主役のレースでした。
なので内心「トウカイテイオーを映せ!」と思いましたが、実況中で言うことができない。
それでつい「前の2頭なんてどうでもいい!」と実況してしまったとのこと。
感情的で好感が持てる実況だが・・・・・
今だったら、馬主や関係者からクレームとか入るんだろうなと思えてしまう・・・・
国の景気が良く、競馬に勢いがあった時は寛容な社会だたっと思うのだが・・・・
今のように、小さくまとまってしまうと・・・・
魔女狩りのような社会になる・・・・・
こういう実況はもう聞けないんだろうなと思えてしまう・・・・
形や決まりから外れることを恐れる社会が・・・・
こういう捻りというか機転を許さない・・・・
古き良き時代というと笑われるかもしれないが・・・
寛容さがあった社会には個性があったよなあと思えてしまうのだ・・・・
まあ、かくいう私もリアルタイムに聞いた実況ではないけれども・・・・・