今更だが有馬記念について初心者向けに記載する。
有馬記念とは、サラブレッド三歳馬以上による競馬の重賞レースであり、ファン投票で選ばれたその年の人気馬を中心に毎年12月末に中山競馬場で行われている。
ファン投票の10位までに優先出走権が与えられており、春のグランプリ宝塚記念と年末のグランプリとされているレースだ。
中央競馬の最後を締めくくる最大規模のお祭りレースで、昨年のホープフルステークスがG1になるまで、年内最後の中央競馬のG1だった。
優勝賞金は2018年11月時点で3億円。
まあ、その後地方競馬では東京大章典という最後のG1が12月28日か29日辺りに大井競馬場で行われるのだけれども・・・・
この一文を読むだけでも、有馬記念が大変人気であるのはイメージしやすいのではないだろうか。
開催時期としてはその年度の総まとめ的なレースとなっており、何といってもファン投票によって出場馬が決められるので、オールスターが登場するレースに他ならない。
だからこそ、是非、現地観戦したいところだが、やはり気になるのは混雑度合い。
中山競馬場へ有馬記念観戦に訪れる人数は、なんと10万人(2017年)を超えている。
多いときは12万人(2012年)も超えていた。
数字が大きすぎてイメージしづらいかもしれないので、わかりやすく喩えるなら、東京ドームが満員で5万5千人なので、その倍ということになる
以下では、有馬記念を現地観戦した経験をもとに、今年の有馬記念を現地観戦したいと思っている人へ向けて参考となるだろう情報をまとめていきたい。
遅くても朝一から中山競馬場へ行くべき
有馬記念の開催日は、現地観戦する者の心得として中山競馬場へ第1レースが始まる前に行って観戦スペースを確保しておくべきだ。
日本一人気の高いレースなので、現地観戦したいと思う人は想像をはるかに超えていると思ったほうがいい。
もちろん徹夜組も多数いる。
数日前からテントを持参して徹夜を繰り返している人も少なくない。
そして会場と同時に朝ダッシュで人間スプリンターズステークスによる席取り合戦のG1が開催されるのだ。
正直徹夜しないと一般席のゴール前はまず取れない。
朝一に行けば直線の入口の方の一般席なら取る事はできると思う。
ただ、中山競馬場は府中競馬場と違って狭いのと、収容人数も大分少ない。
ダービーや天皇賞秋で現地観戦した事ある方なら分かるかもしれないが・・・・
洒落にならないほど混むことを覚悟する必要がある。
このような状況下、有馬記念を現地観戦しようと思って、レース開催時刻に間に合うように中山競馬場へと足を向けたところで現地観戦するためのスペースなど残っているはずもなく、競馬場を見えるところまでたどり着けない事が多々ある。
12月の寒空の下、第1レース前に中山競馬場へと入って観戦スペースを確保するのは、有馬記念を現地観戦するための鉄則なので、防寒対策はしっかりと取っておこう。
もし椅子で有馬記念をゴール近くで現地観戦したいと思ったら、少なくとも土曜日の時点で競馬場に行き、徹夜で並ばないとまず難しい。
私が大学生だった頃は、前日の昼から並んでみんなで朝ダッシュに参観しゴール前の一般席を取りに走った物だったが・・・
有馬記念だけはゴール前のど真ん中はなかなか取れなかった。
中山競馬場での移動は最小限に抑えるべき
せっかく現地観戦に行ったのだからパドックも見たいところかもしれないが、パドックを見てからレースを観戦しようとしても、混雑がひどいので思うように動けない。
その結果、レースを見られないともなってしまいかねないので、有馬記念を現地観戦するという目的を達成するためにも、パドックを見るのは諦めたほうがいいだろう。
パドックで過ごしていれば、生でのレース観戦は高確率で逃してしまう事になり、そもそも確保した席に戻る事ができない。
パドックを見るのはスタンドから大画面を通して眺めるのをおススメする。
同じ理由で、馬券やグッズを買うのも控えたほうが無難だ。
ご飯を食べるにも、トイレをするにも大行列になる。
ご飯や飲み物は事前に自分で対策を講じればどうにかなるが、トイレ対策は辛いところ・・・
しかも寒空の下で我慢しなければならなくなるので、かなり堪える。
有馬記念を現地観戦するのであれば、数日前から万全の体調で現地観戦できるように努めなければならないし、万が一の場合に備えてお腹の調子を整える市販薬を所持しておけば、より安心できる。
それこそ高速道路用の携帯トイレもあった方がいいとも言えるくらいだ。
まず、一人で行くことはお勧めしない。
席を確保し続ける事が難しいし、トイレにもおちおちいけないし・・・
そもそもすんなり馬券は買えない。
渋谷のハロウィンの比ではないほど混む。
それが仮装した若いお姉さんならまだいいかもしれないが・・・
むさくるしいおっさんの方が多く、酔っぱらって酒臭いのに囲まれるし、混雑によるストレスで喧嘩を吹っかけてくるようなおっさんが大量発生している。
移動するような事は午前中に済ませておくべきだろう。
15時過ぎたら馬券はマークシートで買えないものと思ってもらって差し支えない。
発券機は長蛇の列だし、そんななか当たっているかチェックをするために持っている馬券をすべて突っ込むおっさんもいるし・・・・
マークシートが酒で震える手で上手く塗れず、騒いでいるおっさんもいる。
もたつくおっさんも多々いるので、有馬記念の日に現地で馬券を買うなら15時前までにすべてを済ませておこう。
スタンドでの過ごし方
第1レースから中山競馬場のスタンドに陣取りつつ、有馬記念が近くなるにつれて場内は次第に盛りあがってくる。
もし余裕があれば、スタンドの上のほうを見てみるといいかもしれない。
有名人も有馬記念を現地観戦しにくることが多いので、観覧席を眺めていれば、思わぬビッグネームの顔を発見できることも少なくない。
キタサンブラックやシュヴァルグランがいるときは北島三郎氏や横浜ベイスターズの守護神大魔神佐々木投手やその妻榎本加奈子の姿も見れるだろうし・・・
今年のJRAのCMは高畑充希と土屋太鳳と松坂桃李と柳楽優弥は必ず現れる。
有馬記念であれば、この記事でも記載した競馬好き芸能人も訪れてる可能性は高い。
発走の時間が迫ってきたら関東G1のファンファーレに備えて新聞を丸めた棒を2本用意しよう。
野球と違ってメガホンでは駄目だ。
ファンファーレと共にファンが皆で新聞を丸めた棒で拍子をとる。
あの一体感は背筋にゾクゾクくるし、その一体感を求めてG1観戦に来るファンもいるくらいだ。
折角有馬記念という年に一度の大きなレースに現地観戦するのだからこの儀式に参加しない手はない。
きっといい思い出になる。
また、現地でレースが始まると、人々の熱狂はすさまじく、基本的に競馬実況はまるで聞こえない。
自分の前に背の高い人間が割り込んだりしてまるで見えない事もある。
気遣いができるようなちゃんとした大人もそうじゃない大人も混在するようなイベントなのだ。
なので、走る前に必ず応援している馬の勝負服と帽子の色は確認しておこう。
馬名は見えないし、実況は歓声でまるで聞こえない。
私がダービーを一般席で現地観戦した時なんかは現地で見ているのにレースが終わるまでは何が勝ったか分からなかった。
そう考えると、ちょっとした時差はあるかもしれないが実況は携帯ラジオなどで聞きながら見た方がいいかもしれない。
イヤホンをしてじゃないと多分何も聞こえない。
そして、有馬記念の現地観戦でスタンドにて過ごす場合、レース観戦より熱狂や興奮などが得られるのと引き換えに、周囲の人々の熱狂や興奮による弊害から自分の身を守らなくてはならない。
サッカーのワールドカップや、ハロウィンなどで渋谷で人々が熱狂した後の弊害が報道されていたよう、集団が興奮する場所には思わぬリスクが発生する。
テレビで競馬中継を見ていれば、最終コーナーを回ったあたりから大きな歓声が沸き起こりますが、有馬記念を現地観戦してみれば、驚くほどの歓声に包まれることは間違いない。
つまり、それだけの人々が興奮しているので、中山競馬場のスタンドで現地観戦しているといろいろなモノが飛んできたりする。
競馬新聞や雑誌、鉛筆やボールペンなど、何が飛んでくるかわかりませんので注意しておこう。
それらが当たったからといって大怪我するわけでもないので、いくらか我慢できますが、飛んでくるモノの中には我慢できないモノもある。
酒の空缶とかおっさんの興奮した唾とか・・・
大量のマークシートとか・・・・
また、帰り際にも注意しなければならない。
ハズレ馬券は宙へ投げるのが慣習であるかのように、レース終了時には馬券が乱舞するが、それらが落ちた足元はかなり滑る。
マークシートも散乱しているはずなので・・・・
踏んでしまえば転倒する危険もあるため、足元には十分に注意が必要だ。
有馬記念の中山競馬場内の混雑度合いを考えれば、ゴミ箱まで行けるはずもないので、ハズレ馬券以外にも、何が落ちているか分からない。
なんでこんなものがと思うようなものが転がっていることも否定できない。
準備をしすぎるのは何も自分だけではない。
あれもこれもと考えてどう考えても不要な物をもってきて、持って帰るのも面倒でその場に放棄した物や・・・
混雑した人々に蹴られてそのあたりまで転がってきたものなど、無数に考えられる。
歩きやすい靴、且つ滑りにくい靴で観戦すべきだろう。
後はどんなトラブルがあるか分からないので、防寒のみならず万が一に備えて拭くものや、軽い着替えもあった方が無難だ。
吐瀉物とかあったら最悪だし、転倒して人に踏まれることも考えられる。
有馬記念を悠々と現地観戦できる方法
できるだけ有馬記念を人ごみのストレスを覚えずに観戦する方法として、指定席から観戦する方法がある。
指定席を取っていれば、わざわざ第1レースから寒い中山競馬場内で有馬記念までの時間を潰す必要もないが、ただ受け取りは早い時間までに行かなければならなかった記憶があるが・・・・
最近は変わったかもしれない。
雰囲気を楽しむためにも、指定席が当たったら当然1Rには間に合うように中山競馬場に行こう。
AM9時過ぎまでに船橋法典駅か西船橋に辿り着けば問題ないだろう。
指定席をゲットするには、事前の指定席の予約をハガキ抽選か、指定席ネット予約(JRAカード会員のみ)にて行う必要がある。
当選した場合には送付されてくる“当選のお知らせ”に記載されている内容に沿って、当日、中山競馬場へと足を運べばいいだけだが、やはり日本でもっとも人気のあるレースだけに、有馬記念を現地観戦したい人の多くが指定席予約を行っているので、なかなか当選しないものとして知られている。
ダービーの指定席チケットよりも席数が少ない分難しいのではないだろうか。
ダービーはオルフェーブルが勝った時に指定席で見ることができたし・・・
指定席予約は、予約しただけでは指定席を得られていませんので注意しましょう。当選確認、引き換え券の受け取りや購入手続きが別途必要となる。
しかし、いくら指定席券をゲットできたとしても、避けられないのが行き帰りの混雑だ。
有馬記念を現地観戦しようとする人々が分散されるため、行きはまだイイかもしれないが、一斉に帰路に向かう帰りの大混雑は想像以上に激しいものとなる。
中山競馬場からの帰り道がもっとも難所
これまで紹介してきた内容を考えれば、有馬記念を現地観戦してからの帰り道はかなりひどい混雑の中を進まなければならないのはイメージに容易いと思う。
10万人以上の人々が我先にと一斉に移動する光景を考えてみて欲しい。
いくら人ごみに慣れている東京へ通勤している人であっても、かなり辛くてダルい帰路となるだろう。
いや、満員電車の方がまだマシと言える混雑具合だ。
お世辞にもマナーがいいとは言えない人も多くいるので、日頃のラッシュで味わう混雑よりもストレスを感じる可能性も高い。
10万人を超える人数が一斉に電車に乗ろうとしているわけですから、駅に入っても電車にスムーズに乗り込めるわけではない。
あまりにホームが混雑すると駅に入れる人数が入場制限でコントロールされますので、その順番待ちをしなければならず、行きはスムーズに通過できたはずの地下道が大渋滞となってしまう。
もっとも混雑した場合、船橋法典駅までかかる時間は70分と発表されている。
駅に着いてから電車に乗るまでの時間も足せばそれ以上の時間がかかる計算となりますし、乗り込んだ電車も相当混雑しているのは明らかなので、個人的には船橋法典駅から電車を利用するのではなく、他の駅から電車に乗ることを考えるのがおススメだ。
有馬記念の現地観戦に慣れている人の多くが選ぶのが、西船橋駅まで歩く方法になる。
西船橋駅までは徒歩で20分ほどかかるが、ひどい混雑のなかで70分も待たされるより、ずっとストレスなく過ごせるし、飲食店もまだ空きがあるだろう。
特に差し迫った予定がない場合には、有馬記念の余韻に浸りながら、人ゴミが落ち着くまで中山競馬場内で過ごすのもいい。
むしろ12R終わってから売店で一杯飲むくらいでちょうどいい。
現地観戦している仲間がいれば、1年を振り返りながらそのままお酒を楽しんでもいいだろうし、競馬場内のお店で食事して時間を潰すのもいいだろう。
有馬記念はお祭り的なイメージの強いレースなので、レース以外の楽しみについての選択肢も豊富にある。
ちなみに車での現地観戦はまったくおススメできない。
というか絶対に止めた方がいい。
船橋法典駅に到着するまで待たされる時間以上の待ち時間が必須となる。
車で渋滞に巻き込まれれば、そこを脱出できるまで待つ以外の選択肢がないので、かなりストレスを感じてしまうしトイレにも行けない。
元々中山競馬場の出口の道は狭く細い割には交通量が豊富でいつも渋滞している。
にもかかわらず有馬記念の日なんかに来るまでそこを通ろうとしたものなら10km進むのに2時間かかる覚悟が必要だ。
もしどうしても車と思うなら、16時以降の渋滞を考慮してもちょっと距離があるが南船橋駅の近くのららぽーとあたりに駐車するくらいでちょうどいい。
このあたりの道も渋滞するのでまったくお勧めできないが、競馬場付近よりは遥かにマシだろう。
なのでタクシーもバスも避けた方がいい。
バイクなら間を縫って進めるかもしれないが、寒いし渋滞の間を縫わなければならないし、大変な事は変わりない。
有馬記念を現地観戦するためのまとめ
1年に一度のオールスター馬によるレースだけに、有馬記念を現地観戦しようと思えば、混雑への対策が第一となる。
より良いポジションで観戦したければ、できる限り早く中山競馬場へと到着する必要があるし、寒い中で長時間待たなければならないので、待ち時間対策や防寒対策も必須となる。
そして、レースが終わった後には大混雑のなかを移動しなければならない。
これらのデメリットが事前に明確にわかっていても、多くの人が足を運んでいるのは、有馬記念を現地観戦するのがそれだけ魅力的だからに他ならない。
おみくじ馬券を購入しようにも長蛇の行列となっているよう、競馬ファンもそうでない人も、競馬場で楽しく過ごすことのできるドリームレースが有馬記念となっている。
普段馬券を買わない素人でも有馬記念だけは買う人が毎年必ず多数存在している。
上記を参考としながら、今年の有馬記念を現地観戦してみてはどうだろうか。
年の瀬に一生モノといっても過言ではないほどの思い出をきっと得られるだろう。
そしてファンファーレに合わせて皆で新聞を叩く、そしてアーティストのライブのような一体感は何物にも替えがたい記憶として残る
中山競馬場に備え付けられたクリスマスツリーを眺めながら現地観戦していると、思わず1年を振り返っている自分に気付かされることになる。
今年は重い腰を上げて段取り組んで友人と有馬記念に行くのもいいかもしれない。
ちなみに2018年は話題の11連勝中の障害馬オジュウチョウサンが有馬記念に出走する模様。
こちらについて詳しく書いたのでオジュウチョウサンが気になる方は参考にして欲しい。
障害馬の有馬記念馬と言えば超人気薄で逃げ切ったメジロパーマーと言う馬がいる。
1992年の事だと思うが、あの時の障害帰りのG1馬メジロパーマーとオジュウチョウサンの違いを書いています。
JC終わったばかりで気が早いかもしれないが、今年も有馬記念が今から楽しみだ。
また、2018年はさらに有名競馬youtuberケイタササグリが有馬記念で1000万円勝負すると言っている。
ケイタササグリの有馬記念1000万円1点勝負馬はキセキで間違いない!?
有馬記念の日が来るまでファンファーレを聞きながら気持ちを高めておきたい。
競馬と言ったらこれ!聞くだけでワクワクするファンファーレ7選
さあ、思う存分有馬記念を現地で楽しもう!